2012年8月24日金曜日

石見銀山の煤竹の茶菓箸

 先日友人から貰った石見銀山煤竹で茶菓箸を作ってみた。

 100年,200年まえの日本の家は茅葺き屋根で竹で組まれた骨組み屋根で作られていた。料理や暖は薪を使いその煙は棟に作られた煙抜きから抜ける。そのときに竹は燻され次第に煙,ヤニが竹に浸み込み茶色の竹に変わっていく。煤竹になるには200年以上の時間が必要であるという。長い時間の経過で竹は燻され,伸縮を繰り返し乾燥し竹は次第に締まり堅くなると考えられる。
 茅葺き屋根の家はもう無いと言ってもよい。従って煤竹は新しく出てくることはもうこれからは無いであろう貴重なものである。私が手にしたのは友人が保存していたものを少し分けてもらったものである。保存している人も少なくないであろう。
 鋸を入れるのもそしナイフを入れるのも躊躇するほどでいろいろな歴史が刻まれた煤竹であろう思いがめぐってくる。石見銀山での煤竹であり,貰った竹の表面は強い飴色に染まっており内部まで茶色になっており,200年以上は経過しているであろうと想像する。

 鋸で切っても堅く,ナイフで削ってもナイフが切れなくなったのかと思われるほど切り難い。表面はうっとりするほどの飴色〜満足いく茶菓箸ができた。

 茶の世界はそんな煤竹が似合うと考えるのは私だけではないであろう。

 茶菓箸は煤竹が似合う・・・

※ 茶菓箸参照

全体が飴色も良いが,何かが重なって燻されず
色が変わっているのも趣がある