2012年9月24日月曜日

箸に使う私のワックス

箸にはどんなワックスが良いか

 いろいろな材料でつくる箸。材料の素材ままでは醤油や塩分,油分などが材料に浸み込むのでやはり何かをコートすることが必要であると考える。材料によっては浸み込みにくいものもあるがやはりそれでも僅かは浸透しているであろう。

 木曾や輪島塗の漆などで全面をコートする,木地呂漆を浸み込ませる,ウレタンなどを使うなどいろいろな方法がある。
 漆のコートは技術が必要であり,何よりも漆でコートすると木の良さが見えなくなってしまうしまた漆面は滑りやすく食をつかみにくい。ウレタンは化学塗料系であり使いたくない。

 天然ワックスとして蝋系が良いと思うが,熱に弱い。いままでに,蜜蝋,亜麻仁油,荏油,オスモカラーなどを使った。いずれも長期に使っていないので最終判断ではないが,いずれも融点が低いのが気になるワックスである。


 箸材をいろいろ集めていた際,水蝋樹=イボタノキを知った。この木に付く虫,イボタから取る蝋,イボタ蝋があることを知った。ネットで調べているうちにカルバナ蝋があることも知った。カルバナ蝋は車のワックスにも使われているもので私はその成分の入ったワックスを使っているが光沢がでるワックスで愛用している。

 そうそうにネットで,イボタロウとカルバナロウ,亜麻仁油を購入した。カルバナロウは非常に堅く,そのままでは使えず,亜麻仁油や蜜蝋と混ぜて使うとマニュアルに書かれていた。

 カルバナロウを主として,イボタロウ,蜜蝋,亜麻仁油を混合し湯煎し混合ワックスを作った。それでも堅いが何とか使える。早々に箸にすり込み乾布で磨いた。煤竹の飴色がさらにピカピカに光った。水をよく弾く。

 箸には良いワックスである。

 しかし,熱湯で洗らわないようにしないとワックスは溶けだしだめであろう。カルバナの融点は80℃ほどである。

 しかし,食事もそんな熱いものはほとんどないと思われるし,茶わんを洗うのにもそんな熱い湯は使わないので溶けることはない。食器洗浄機は何度ほどのお湯が使われているのであろうか?

 
 車にも塗ってみた。堅く塗りにくかったが,チョークで字を書くようなワックスの痕が付き何とかワックスが乗った。乾いたタオルで手早く何度も擦った。熱で表面が溶け,さらにやさしく軽く擦ると光沢がでた。素手で擦ってみるとスベスベし,水を掛けてみたが水をよく弾いた。

カルバナ蝋とイボタ蝋は500gの固形。
いずれもナイフで削るにも苦労するほどである。
亜麻仁油は400mlの液体




 

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